Shrove Tuesday- aka Pancake day-パンケーキデー

Guildhall London(ギルドホール)

2025年 3月4日はシュローブTuesday- イギリスではパンケーキデーとして知られています。

その起源?

キリスト教の古い宗教行事である「シュローブ・チューズデー」には、四旬節(レント)の断食を始める前に、バターや砂糖を使った豪華な食事をとる習慣がありました。この日はイースター(復活祭)の47日前にあたり、毎年日付が異なり、2025年、今年のシュローブ・チューズデーは3月4日。シュローブ・チューズデーの祝祭の一環として、パンケーキ・レースが開催されます。このレースは1445年に始まったとも言われていて、伝説によると、ある女性がシュローブ・チューズデーに料理をしている最中に時間を忘れ、教会の鐘が鳴るのを聞いた途端、フライパンを持ったまま家を飛び出して教会へ向かったそうー。この話が真実か、それとも世代を超えて伝えられた民間伝承なのかは不明ですが、パンケーキ・レースはイングランド各地でシュローブ・チューズデーの伝統行事として定着しています。

 

フライパンを持って走り、赤線内の「指定箇所」で行きと帰りに必ずパンケーキをひっくり返さなくてはなりません。帽子を落としてもダメ。

 

パンケーキレースで最も名の知られる開催場所はロンドンのシティのギルドホール。15年以上続いています。リバリーカンパニーのメンバー達がレースを競い合う、シティの中でも活気のあるイベント。

リバリーカンパニーとは?

ロンドンのシティーと言えば、約2000年前にロンドンの歴史の始まった場所。テムズ川と同じくらいロンドナーにとっては昔からとても重要な拠点でした。未だにローマ人の築いた城壁の残る1マイル四方内。商業に関する制約や規定も多かったのだと推測できます。

その歴史も12世紀までに遡る、中世のリバリー・カンパニーは、もともと同業者組合のギルドとして発展し、賃金や労働条件の管理など、各職業の規制を担っていました。

リバリー・カンパニーは、ロンドン市内の職業別同業組合であり、ほぼすべての組合が、その職業や工芸、専門分野にちなんで「崇敬すべき〇〇組合(The Worshipful Company of...)」という名称を持っています。最も古いリバリーカンパニーは機織職人達のギルド、最新のものは今年3月に登録されたコミュニケーターギルド。現在は113のリバリーカンパニーがシティにあります。

 

ギルドホール

ロンドン市法人(City of London Corporation)の本拠地。現在のギルドホールは1411年に建設され、ロンドン大火やブリッツを生き延びた唯一の世俗的な石造建築であり、1666年以前のものとして現在もシティに現存しています。

参加者たちは仮装や正式なリバリーカンパニーの装束を身にまとい、ギルドホール・ヤードを駆け巡りながらパンケーキを投げ上げ、見事勝利を収めたチームには、トロフィーとともに、フライパンが贈られます。

毎年のこのイベントはポールターズ(家禽商組合)が運営を担い、ガンメーカーズ(銃職人組合)がスタートの合図として発砲し、クロックメーカーズ(時計職人組合)がタイムを計測、フルータラーズ(果物商組合)がパンケーキに添えるレモンを提供します。

屋台でのパンケーキの販売もあり。お天気にも恵まれレース日和となりました。来年も楽しみです。

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